出エジプト記 16:1 の解説

聖句: 「イスラエルの全会衆はエジプトの地を出て、シナイの荒れ野に来た。彼らはその荒れ野で二ヶ月目の十五日に、エジプトの地を出たときのように、神の前に不平を言った。」

この聖句の意味

出エジプト記 16:1 は、イスラエルの民がエジプトを出て荒れ野での生活に直面した初期の状況を描写しています。この節は、彼らの不平と神への不満を反映しており、自由を得たにもかかわらず、彼らの心に残っている恐れや不安を示しています。

注解者の視点

• マシュー・ヘンリー: この聖句では、イスラエルの民が試練に直面したときの彼らの反応が重要であると指摘しています。彼らはすぐにエジプトの故郷への懐かしさを感じ、神の導きに対する疑念を持つようになります。
• アルバート・バーンズ: バーンズは、この節がイスラエルの民の不平を強調している点に注目します。神が彼らを救った後も、彼らは不安を抱え、高揚した精神を保つことができなかったと言います。
• アダム・クラーク: クラークは、出エジプト計画の重要性と、神が彼らに与えた自由の意義を強調します。彼はまた、彼らの不満が神の計画をどのように脅かすかに触れています。

出エジプト記 16:1 の神学的背景

この節は、出エジプトの業が続く中、神との関係が試される瞬間です。イスラエルの民の不満は、彼らが神の奇跡的な救いの手を忘れやすいことを示しています。神は彼らを救うために強力な行動をとったが、彼らの信仰は試練によって脆弱さを見せています。

関連する聖句

• 出エジプト記 14:11 - 彼らはエジプト到着時には恐れを持っていた。
• 出エジプト記 15:24 - 民は水のことを不平し、モーセに向かって訴えた。
• 民数記 11:4 - 彼らの中から不平を言った者たちの話が出る。
• 詩篇 106:13-15 - イスラエルが神の行った奇跡を忘れたことを述べている。
• マタイによる福音書 6:25-34 - 主に信頼することについての教え。
• フィリピ人への手紙 4:6-7 - 不安を持たず、すべての事を神に委ねるように勧める。
• ヘブライ人への手紙 11:6 - 信仰がなくては神を喜ばせることができない。

結論

出エジプト記 16:1 は、神の救いと人間の不信仰の乖離を描写しており、信仰が試される瞬間の重要性を強調しています。この聖句を通じて、私たちは常に神への信頼を深める必要があることを学びます。

バイブルスタディのための適用

この聖句は、個々の信仰の旅においても深い意味を持っています。私たちが困難に直面したとき、神の救いを思い出し、信頼を新たにすることが大切です。出エジプト記に見られるように、神が私たちの人生においてどのように働いているかに目を向け、絶え間なく祈り、信じ続けることが勧められます。