ルカによる福音書 3:9 の解説

聖句: "木には、良い果実を結ばないものは皆、切り倒されて火に投げ込まれる。" (ルカ 3:9)

聖句の意味と解釈

ルカ3:9は、神の国における真の悔い改めを強調する重要な警告を含んでいます。この節では、イエスの前に道を整える使命を持った洗礼者ヨハネが語った言葉が示されています。以下に、この聖句に対する公的ドメインの解説をまとめます。

1. マシュー・ヘンリーの解説

マシュー・ヘンリーはこの節を通じて、神の前に立つ人々はその果実—つまり行いを持って立証されなければならないと指摘しています。良い果実は神に従う生き方の象徴であり、逆に悪い果実は神の戒めへの不従順を示しています。彼はさらに、木が果実を結ばないなら、どのような結果が待っているかを警告しています。

2. アルバート・バーンズの解説

アルバート・バーンズはこの象徴的な言葉が新約聖書に見られる「火」への言及とどのように関連しているかを説明します。彼は、信者が行動によってその信仰を証明すべきであるとし、木の比喩が示すように、真の信仰は形となり、周囲に良い影響を与えることが求められると述べます。

3. アダム・クラークの解説

アダム・クラークはこの節が洗礼者ヨハネの預言的なメッセージの一部であることを説明します。彼は、悔い改めの必要性を強調し、無実の信者が神の救いを受け取るためには行動が伴うべきであると主張します。すべての者が神の裁きにさらされ、悔い改めない者は刑罰を受けることになるという警告が、この章の中心テーマであると述べます。

関連する聖句

• マタイの福音書 3:10 - 「すでに木の根が切り倒されている。」
• ヨハネの福音書 15:6 - 「自分の中に留まらない者は、木のように投げ捨てられて火で燃やされる。」
• 詩篇 1:3 - 「主の教えを喜びとし、日夜その教えを思い巡らす者は、川のほとりに植えられた木のようだ。」
• ヤコブの手紙 2:17 - 「信仰も、行いがなければ、それ自身では死んだものである。」
• ガラテヤの手紙 5:22-23 - 「御霊の実は…愛、喜び、平和…」
• ルカの福音書 6:43 - 「良い木は良い実を結び、悪い木は悪い実を結ぶ。」
• ローマの信徒への手紙 6:21 - 「その結果を思うと、恥ずかしいことばかりだった。」
• エペソの信徒への手紙 5:9 - 「光の実は、すべての善と、公義と、真実の中にある。」
• コロサイの信徒への手紙 1:10 - 「主にふさわしく歩むことができるように、すべての良い業を行い…」

結論

ルカによる福音書3:9は、神の福音における重要なメッセージを示しています。この節を通じて、悪い果実を結ぶことの危険性と、真の悔い改めの必要性について考えることができます。良い行いは必然的に神の愛と信仰の表れであり、信者はその果実を見せることによって自らの信仰を証明すべきです。