2テモテ 3:13の聖書箇所の解釈

2テモテの手紙の3章13節は、「しかし、悪い人と欺く者たちは、さらに悪くなり、誤ったことを行い、欺かれ、また欺く者となります。」という言葉で構成されています。この節は、終わりの時における悪の増加と、それに伴う欺きに対する警告を伝えています。

以下に、パブリックドメインの解説書（マシュー・ヘンリー、アルバート・バーンズ、アダム・クラークなど）からの洞察をまとめます。

この聖句の意味と解説

• 悪の増加:

  マシュー・ヘンリーによれば、ここで言及されている「悪い人」と「欺く者たち」は、信仰から逸れた人々を象徴しています。彼らは、自身の欲望を満たすために、他者を欺く方法を用います。この警告は、クリスチャンにとって非常に重要です。なぜなら、周囲の道徳的混乱に影響されないように注意する必要があるからです。

• 欺きの進行:

  アルバート・バーンズは、この節が述べる「欺く者」が最初に他者を欺いて、その後自らも欺かれてしまう様子に注目します。この状態は、良い影響を持つことができなかった結果として生じるものです。信者は、このような状況に陥らないように、自分自身を常に警戒し、真理に根ざす必要があります。

• 終末的な視点:

  アダム・クラークは、この節を終末論的な視点から捉え、信者たちが直面する試練と偽りの教えについて詳述しています。彼は、これが信者の信仰を試す期間であり、真の信仰を持つ者は、これらの誘惑に打ち勝ち、正しい道を歩む責任があると教えています。

• 信者の成長:

  この聖句は、信者が信仰を持ち続けることの重要性を強調しています。クリスチャンは、常に神の教えに従い、悪い影響から身を守り、正しい行いをし続けるために成長し続けるべきです。

この聖句の関連聖書箇所

• マタイ 24:11 - 「その時、多くの偽予言者が起こり、多くの人を迷わせる。」
• 第一ヨハネ 2:18 - 「子どもたちよ、今や逆らう者たちが多くいて、これは終わりの日における印である。」
• テモテへの第一の手紙 4:1 - 「しかし、霊は明らかに、後の日に、一部の人々が信仰から離れ、欺く霊と悪霊の教えに従うことを語っています。」
• ペトロの第二の手紙 2:1 - 「また、あなたがたの中にも偽教師が現れ、彼らは滅びに向かう決して正しい道をも堕落させようとする。」
• ヤコブ 1:22 - 「ただ聞くだけでなく、行う者となりなさい。」
• マルコ 13:22 - 「偽キリストと偽予言者が起こるからです。」
• テサロニケの第二の手紙 2:3 - 「誰も、いかなる方法でも、あなたがたを惑わすことがないようにきちんと注意しなさい。」

まとめ

「2テモテ 3:13」は、信者に対し、悪と欺きの増加に警戒し、神の真理に基づいた生き方を続ける重要性を教えています。この聖句のメッセージは、現代においても変わらず、信者たちが直面する試練や誘惑の中で、どのように立ち向かうべきかを指導しています。また、これらの教えは、他の聖書箇所と交差しており、聖書全体のテーマの一部として重要な位置を占めています。