ヨハネによる福音書 17章13節 解説

聖句: ヨハネ 17:13 「しかし、今私はあなたのもとに行きます。そして、これらのことを世に話します。これによって彼らの喜びが私の中に満ちるようになるためです。」

聖句の背景

ヨハネによる福音書の17章は、イエス・キリストの最後の祈りを示しています。この祈りは、弟子たちのため、また彼らを通して信じるすべての人々のために捧げられています。特にこの13節では、イエスが世に対して語った理由、そして弟子たちに喜びを与えるためであることが強調されています。

聖句の意味

この聖句は、イエスの地上での使命を要約しています。彼は弟子たちに神の言葉を伝えることが、自らの喜びと結びついていることを示しています。

• イエスの意図: イエスは弟子たちが喜びに満たされることを望んでいます。それは彼らが神の真理を理解し、信じることによって実現します。
• 喜びの要素: 喜びとは一時的な感情ではなく、深い霊的な満足を意味します。イエスの教えに基づく喜びは永続的です。
• 世への影響: イエスは世の中で弟子たちが直面する困難を理解しており、それでも神の真理を教えることが彼らに力を与えると信じています。

公の解説

マシュー・ヘンリーの解説

マシュー・ヘンリーはこの聖句について、イエスの教えが弟子たちに喜びをもたらす重要性を強調しています。彼は、神の言葉がどうして私たちに豊かな喜びをもたらすのか、理解することが必要だと述べています。

アルバート・バーンズの解説

アルバート・バーンズは、この言葉が「世」が正しく理解されるべきであり、神の喜びに満ちた生活は世の真実と対立すると指摘しています。彼は、私たちが倣うべき模範がイエスであることを強調しています。

アダム・クラークの解説

アダム・クラークは、この聖句が指し示す「喜び」とは、イエスの地上での働きの成果であり、彼の言葉を受け取ることで私たちもその喜びを得ることができるという教えを解説しています。

関連する聖句と交差参照

以下は、この聖句に関連する交差参照聖句です：

• ヨハネ 16:24 - 祈りによる喜び
• ローマ 15:13 - すべての希望の神
• フィリピ 4:4 - 主にあって常に喜ぶ
• 彼らの使命 - 使徒 1:8 - すべての地域に知らせる責任
• マタイ 28:19-20 - 大宣教命令
• 詩篇 16:11 - 神の右手に喜びがある
• ローマ 14:17 - 神の国は喜びの国である

聖句の適用

この聖句の学びから、私たちは以下のことを適用できます：

• 喜びの源: 私たちの喜びはイエス・キリストとの関係から生まれます。彼との親密な関係を深めることが、私たちの生活に影響を与えます。
• 真実の伝達: 私たちはイエスの教えを周囲の人々に伝える責任があります。他者に喜びをもたらす方法として、福音を分かち合うことが大切です。
• 試練の喜び: 世界は脅威であったり試練をもたらしたりしますが、私たちの喜びは神に基づいており、これらの困難をも乗り越える力を与えてくれます。

結論

ヨハネ 17:13 は、イエスが弟子たちに向けた心温まるメッセージであり、彼らが真理を通じて得ていく喜びを強調しています。この喜びは、彼らがイエスの教えを受け入れ、世界にその真理を広めることで増大します。

この聖句は、読者にとって神の真理を求める手助けとなることでしょう。聖書の言葉は、常に現代の私たちにも適応できる教訓を提供しています。