マタイによる福音書 13:37 の聖書解釈

この節は、イエスが弟子たちに、畑の主人が善良な人々を象徴する「良い種」を蒔き、悪人を象徴する「毒麦」を敵が蒔いたことを説明していることに言及しています。ここでは、善と悪の最終的な分別がテーマとなっています。

聖書の文脈

マタイ 13:37: 「彼は答えて言った、『良い種を蒔くのは、人の子である。』」

この節は、イエスが語ったたとえ話の一部であり、「悪の子」と「良い種」を比較しています。

聖書の解釈

• マシュー・ヘンリーの解釈:

  ヘンリーは、この節が象徴的な意味を持っていると考えています。イエスは自分自身を善の源として位置づけ、人々に対する神の意図を示しています。

• アルバート・バーンズの解釈:

  バーンズはここで、神が信じる者たちをどのようにして保護し育てるかを分析しています。彼は、神の子らと悪者との違いを描写し、最後の審判についての警告を示唆しています。

• アダム・クラークの解釈:

  クラークは、イエスの言葉が人の子としての使命を強調していることに注目しています。彼は、良い種から収穫が得られるとき、信者たちはその実を享受することになります。

聖書の視点からのテーマ

この節は、聖書全体のテーマにおける良い種と悪い種の対比、すなわち善と悪の戦いの重要な部分を描写しています。

関連する聖書の節

• マタイ 13:30 - 「収穫の時までそれらを育て、収穫の時に毒麦を取り除くという比喩。」
• ガラテヤ 6:7 - 「人は自分の蒔いたものを刈り取る。」
• ローマ 12:21 - 「悪に対して、悪をもって報いてはならない。」
• 箴言 3:33 - 「主の呪いは、悪者の家に宿る。」
• ヨハネ 15:1 - 「私は真のブドウの木であり、父は農夫である。」
• 創世記 3:15 - 「彼はあなたの頭を打ち、あなたは彼のかかとを打つ。」
• エペソ 6:12 - 「私たちの戦いは、血肉に対するものではなく、支配者たち、権力者たち、暗闇の世界の支配者たちに対するものである。」

神学的な観点

この節は、信者の育成と悪の存在についての神学的な考察を提供します。イエスは神の計画における人間の役割と終末的な審判の重要性を強調しています。

聖書のテーマにおける相互参照

善と悪の対立は、聖書全体の多くの部分で見られます。例えば、出エジプト記のエジプトとイスラエルの対立や、他の福音書の中でのイエスの敵との対立がそれにあたります。

聖書の理解を深めるためのツール

聖書の関連記事やコンコーダンス、対照的な解釈を用いることで、マタイによる福音書 13:37のより深い理解に役立つことができます。