2コリント 1:15の解説

聖書の背景と文脈: 2コリント書は、使徒パウロがコリント教会に宛てた手紙であり、彼の使徒としての権威、霊的な苦難、そして慰めについて述べています。この特定の節は、パウロがコリントの信者に自らの計画を説明しているところです。

聖句: 「さて、私があなたがたのもとに行こうと決心したのは、あなたがたの信仰を確かにするためであった。」

聖句の解釈とその意味

パウロが「あなたがたのもとに行こうと決心した」と述べる中で、彼の目的はコリントの信者たちに特別な神の計画と愛を示すことにありました。彼は自分自身の意志ではなく、神の導きによって行動しています。以下に、解釈のポイントを挙げます。

• 使徒の意図: パウロは自己の計画を持っているのではなく、神の計画に従って行動しています。彼の訪問は神の恵みによるものであり、コリントの信者たちが互いに励ましあう基盤を築こうと考えていました。
• 信仰の確認: 信者たちは、パウロの訪問を通じて彼らの信仰が強められることを期待しました。パウロの教えとその影響は、彼らの信仰に力を与える役割を果たすことになります。
• 慰めと励まし: この節は、訪問によって得られる慰めの重要性を強調しています。神の恵みと慰めは、パウロの教えを通じて信者たちに分かち合われるのです。
• 神の計画: パウロの訪問が遅れた場合でも、信者たちは神の計画を信じ続けることが求められます。神は常に信者たちとともにおり、最善をもって導いています。
• 人間の計画と神の意志: 人間の意志と計画は、神の意志の中で変わる可能性があり、パウロはそのことを受け入れていました。

公的ドメインの解説者による洞察

マシュー・ヘンリー: 彼はこの節を通じて、パウロの心の柔軟さと、信者たちにとっての彼の思いやりを強調しています。信者たちの信仰が強められることを望むパウロの熱意が感じられます。

アルバート・バーンズ: バーンズは、パウロの訪問の意義を説明し、これが信者たちの精神的な成長の一助となることに焦点を当てています。

アダム・クラーク: クラークは、パウロの意図がコミュニケーションと関係の構築であることを指摘し、信仰における連帯感が重要であるとなります。

聖書の他の箇所との関連

以下は、2コリント 1:15に関連する他の聖書の箇所です：

• ローマ 1:11-12: 信者同士の信仰を強めための訪問を示す。
• フィリピ 1:25: 他者の成長のために自らの時間を使うことの重要性。
• テサロニケ人への第一の手紙 3:2: 信仰の確認を目的とした人々の訪問。
• ヘブル 10:24-25: 信者同士の励ましの重要性。
• マタイ 28:19-20: あらゆる国民に向けての教えの命令。
• ガラテヤ 6:2: 信者同士が互いの重荷を担うこと。
• コリント第一 14:26: 教会の中での建て上げについて。

結論

2コリント 1:15は、単なる訪問の計画ではなく、神の意向に従った信者同士の絆を深める重要な機会を示しています。各解説者の視点は、パウロの使徒としての務めとその意図の深さを理解するための手助けとなります。また、この節は、信仰者がどのように他者のために尽力するか、その重要さを教えています。