コロサイ人への手紙 3:11 の解説

聖書の節: コロサイ人への手紙 3:11 - 「そこには、ギリシャ人もユダヤ人も、割礼ある者も割礼のない者も、異邦人もスキタイ人も奴隷も自由人もなく、ただキリストがすべてにあって、すべてのものの中におられる。」

この聖句の意味の概要

コロサイ人への手紙 3:11 は、キリストの体、つまり教会の一体感を強調しています。この聖句は、文化的または社会的背景や人種、立場に関係なく、全ての信者がキリストにおいて一つであることを教えています。

聖書の節解釈:

この聖句は、以下のような重要なテーマを持っています：

• 一致: 信者はキリストの内に一致し、互いに一体であることが求められる。
• 多様性の受容: 教会は様々な人々から成り立っており、その全てが大切である。
• キリストの中心性: 全ての信者の中に住まうキリストの重要性。

著名な解説者たちの見解

以下に、マシュー・ヘンリー、アルバート・バーンズ、アダム・クラークのコメントを要約しました。

マシュー・ヘンリーの解説

ヘンリーはこの聖句を、キリストにおける平等と一体の概念として強調します。彼は、すべての文化的・社会的障壁がキリストによって取り除かれ、信者同士が互いに愛し、受け入れ合うべきであると述べています。

アルバート・バーンズの解説

バーンズは、特に「キリストがすべてにあって、すべてのものの中におられる」という部分を引用し、キリストの主権と支配の広がりを強調しています。彼は信者がキリストにおいて新しいアイデンティティを見出すことができると記述しています。

アダム・クラークの解説

クラークのコメントでは、この聖句の背景にあるギリシャ・ローマ文化の影響を分析し、信者が神の前で平等であることの意義を強調しています。彼は、教会以外の社会的枠組みの中では発生する偏見が、このクリスチャンの交わりにおいては解消されることを述べています。

関連聖句

この聖句は以下の他の聖句と関連しています：

• ガラテヤ人への手紙 3:28 - キリストにおいては、皆平等である。
• エペソ人への手紙 4:5 - 一つの信仰、一つの洗礼。
• ローマ人への手紙 10:12 - 主はすべての人の主である。
• 1コリント人への手紙 12:13 - 一つの霊によって皆が一つになる。
• 使徒の働き 10:34-35 - 神の前での偏りがない。
• フィリピ人への手紙 2:2 - 一つの心、一つの思いに。
• テトスへの手紙 2:11 - すべての人の救いが現れた。

まとめ

コロサイ人への手紙 3:11 は、キリスト教の信仰における重要な教えを提供しています。それは、信者がキリストにあって一体であること、そしてすべての人々が神の前で平等であることを示しています。この理解は、他の聖句との関係性を通じても確認され、日々の信仰生活においても適用されるべきテーマです。