ローマ人への手紙 2:12 の聖書解説

ローマ人への手紙 2:12 は、神の律法に対する人々の責任を強調する重要な聖句です。この聖句は、「律法がない者は、律法に従って滅びる」と述べており、神に対する各個人の応答がどのように評価されるかに焦点を当てています。以下では、マシュー・ヘンリー、アルバート・バーンズ、アダム・クラークなどの公共ドメインの解説からの洞察をまとめ、聖句の意味、解釈、理解、説明を提供します。

聖句の背景

パウロはローマの信者たちに宛てた手紙の中で、ユダヤ人と異邦人の両方が神の前で責任を持つことを説きます。この文脈の中で、ローマ人への手紙 2:12は、すべての人々が持つ罪の問題を浮き彫りにしています。神は彼らに律法を与え、知識と責任を負わせましたが、全ての人には道徳的な真理を知る内的な印があると教えます。

聖句の解釈

• マシュー・ヘンリーの解説:

  ヘンリーは、この聖句がすべての人に共通する道徳的な律法の理解を示しており、神の基準に従うことが求められていると解釈しています。異邦人であっても、内なる律法を持ち、それによって良き行いと悪しき行いを識別できるという点が強調されています。

• アルバート・バーンズの解説:

  バーンズは、神に対する良心の役割を強調し、無知であることは口実にはならず、全人類が神の前に裁かれることを明記しています。律法による裁きは、知識がある者だけでなく、知らない者にも及ぶという重要なポイントが解説されています。

• アダム・クラークの解説:

  クラークは、この聖句を通じて、神の正義と公正さが十分に示されており、すべての人は自らの選択に基づいて裁かれると述べています。彼は特に、心の中での神の律法の働きとその意義について詳しく説明しています。

聖書が伝えるテーマ

ローマ人への手紙 2:12 は、神の公正な裁き、人間の内なる律法、そして良心の重要性に関するテーマを扱っています。これにより、全人類が神の前で等しく責任を負っていることが明らかにされます。

関連する聖句とその解釈

• ローマ人への手紙 3:23 - 「すべての人は罪を犯した」
• ガラテヤ人への手紙 6:7 - 「人は自分のまいたものを刈り取る」
• 雅歌 24:16 - 「主の道を知る者は、主の前で正しく歩むべきである」
• ヘブライ人への手紙 10:30 - 「私たちは神を裁かれる」
• ヤコブの手紙 4:12 - 「ただ一人、律法を作る者および裁く者がいる」
• ローマ人への手紙 1:20 - 「神の見えない性質は、創造の中に明らかにされている」
• 第二コリント 5:10 - 「私たちは皆、キリストの座で現れる」

結論

ローマ人への手紙 2:12は、神の律法に対する私たちの責任と良心の役割を教えています。この聖句を理解することで、私たちがどのように神の前で生きるべきかを考える助けとなります。また、聖書全体にわたる相互言及を思い起こさせる重要な節でもあります。