ローマ人への手紙 3:27 の聖書解説

聖句: ローマ人への手紙 3:27 「では、私たちの誇りはどこにあるのか。まったく無い。それは、どのような法則によるのか。行いによるのか、信仰の法則によるのか。」

聖句の意味

ローマ人への手紙 3:27 は、信仰の重要性と人間の行ないに基づく誇りの不当さを強調しています。この節は、パウロが信仰によって義とされるというテーマに沿っています。この内容は、信仰に基づく救いを強調し、行いに依存しないことを示しています。

公のドメインにある解釈

• マシュー・ヘンリー:

  ヘンリーは、この節が信仰による義の確立を説明し、私たちが誇りを持つ根拠が信仰にあり、律法の行いによるものではないことを強調しています。信仰のみが私たちを神に近づける道であると説いています。

• アルバート・バーンズ:

  バーンズは、信仰の法則と律法の法則の対比について述べており、信仰による救いは私たちの行いや成果に依存せず、全てが神の恵みによるものであると解釈しています。

• アダム・クラーク:

  クラークは、聖句がキリスト教の教えの中心的なテーマを示しているとし、信仰を通じての救いがもたらす自由についての重要性を論じています。この自由は、律法がもたらす制約からの解放を意味します。

神の恵みと人間の限界

この聖句は、人間が自らの行いによって神の前に正しいとされることはなく、すべては神の恵みの結果であることを明確にしています。信仰が私たちに与えられる義の法則であることを示しています。

関連する聖書の引用

以下はローマ人への手紙 3:27 に関連する聖書の引用です：

• エペソ人への手紙 2:8-9 - 「あなたがたは、恵みによって信仰を通じて救われたのであり、それはあなたがた自身から出たものではなく、神からの贈り物である。」
• ガラテヤ人への手紙 2:16 - 「しかし、私たちは、律法の行いによってではなく、イエス・キリストによって義とされることを知っています。」
• ローマ人への手紙 4:2 - 「もしアブラハムが行いによって義とされていたなら、誇ることができたでしょうが、神の前では何も誇ることができません。」
• フィリピ人への手紙 3:9 - 「私は、自分の義ではなく、キリストによる信仰を通しての義を得るためです。」
• ヘブライ人への手紙 11:1 - 「信仰は、望んでいる事柄の確信であり、まだ見えない事柄の証拠です。」
• ヤコブの手紙 2:24 - 「あなたがたは、行いによって義とされ、信仰だけによるのではないことがわかります。」
• マタイによる福音書 5:20 - 「私は言いますが、あなたがたの義が律法学者やパリサイ人よりも優れていなければ、決して天の御国に入ることはできません。」

聖句のテーマに関する考察

ローマ人への手紙 3:27 には、信仰、救い、義、人間の誇りというテーマが含まれています。これらはすべて関連しあっており、神との関係における私たちの立場を理解する上で重要です。

結論

この聖句は、私たちの誇りが信仰のみに根ざすべきであり、行いによって義とされることはないことを教えています。信仰による救いの真理を深く理解し、自身の信仰生活に適用することが求められています。